今週の聖句と黙想

2016年

7月

24日

年間第17主日

求めなさい。そうすれば、与えられる(ルカ11:9より)

 イエスの祈りを他の福音記者より強調するルカ。その福音書には7回、イエスの祈る姿が出て来る。イエスは、1.「洗礼を受けて」、2.らい病人の癒しの後に「人里離れた所に退いて」、3.12人の使徒を選ぶ前に、4.「群衆は、わたしのことを何者だと言っているか」と尋ねる前に、5.変容の時に、6.今日の箇所で、7.ゲッセマネで、祈っている。いくつかの短い祈りも出て来るが、非常に印象的で感動させられるのは、十字架上の二つの祈りだ。「父よ、彼らをお赦しください」(23・34)、そして最期に「わたしの霊を御手にゆだねます」(23・46)。ルカ福音書では、イエスの全生涯は祈りと結びつけられ、イエスは祈りのマイスター(達人、師)として描かれる。 
 今日の箇所は、ルカによるイエスの祈りのカテケージスと呼べる箇所だ。「主よ、ヨハネが弟子たちに教えたように、わたしたちにも祈りを教えてください」。弟子たちはイエスに、その祈りの秘密を顕すように願う。イエスがどう返事するかに私たちも大きな関心がある。なぜなら、私たちはどう祈ればいいかもわからないから(ローマの信徒への手紙8・26)。 
 そこでルカが短い形で私たちに紹介する主の祈りは、洗礼の時に荘厳な形で私たちに手渡される祈りであり、キリスト者にとって大切な宝物だ。注意すべきだが、祈りとは言っても、アヴェ・マリアの祈りやさまざまな意向の祈りのように一般の霊的な生活の中で使われる祈りとは違って、人間が作って口先で唱えるような祈りではない。それは、信仰宣言symbolumに並ぶべきものであり、イエスの生涯のコンパクトなまとめであり、祈りの形になった福音書である。父である神と私たちに対するイエスの関係を最高の形で表現する祈りであり、私たちの生活の中に溶かして効かせるべき薬のようなものだ。たとえば町を案内するガイドブックが小説のようにテーブルに座って読む本ではなく、知らない町の中を歩きながら行き先を知るための本であるように、主の祈りは、一般の祈りのように座って唱える祈りでなくて、未知の信仰世界の中に生活し、さまざまな出会いの中で生き方を習うための祈りである。この祈りに導かれて、私たちはこの世で神の子として生きることができるのだ。 
 イエスの返答の中では、三つの動詞が使われている。「求める(頼む、乞う)」「探す」「叩く(ノックする)」の三つだ。この三つの動詞を使って、祈りの忍耐が表現されている。祈り続けなければならない。求め続け、探し続け、叩き続けるなら、必ず叶えられる。神の答えるのが遅いのではなく、神の計画に心を合わせるのがなかなか難しいことだから。祈りがそのために役立つ。だから、気を落とさず、長い忍耐をもって、祈り続けるべきだとイエスは答える。癖だらけの人間の父でも自分の子供によいものを与えるなら、天の父は当然、賜物を自分の子供たちに与える。そして、父なる神からの祈りへの一番大きな報いが聖霊の賜物なのだ。
 ここからわかるのは、イエスにとって祈りがどういうものかだ。祈りとは、父なる神に自分たちの意志を押しつけて神を動かす道具ではなく、神の御旨(意志)に一つになって、その救いの計画に自分たちを委ねるための手段なのだ。だから、祈りとは、神頼みじゃなく、神の御旨に一つになること。「異邦人」の祈り、一般の祈りは、神を自分の思い通りになる奴隷のように扱うが、イエスの祈りは、子のような心を持って神とひとつになることだ。神の実の子であるイエスの教えた祈りによって、私たちも神の子として祈ることができる。 
 今日の箇所のたくさんのポイントの中で印象的なのは、イエスが使う一つの短いたとえ話だ。真夜中に訪れる友人に起きてパンを貸す人。つまり、人間は困ったときも見捨てられているのではなく、友人である神は、起きるのが遅く見えても、最終的に私たちに恵みをくださるのだ。私たちは神からの恵みを友人のために願うことができる。主の祈りで私たちは、自分の父であるだけでなく「わたしたちの父」である神に祈り、神の国が来るように祈り、人を赦すために祈る。イエスの祈りは自分一人のための祈りではなく、愛である神と私たちが愛する人のあいだにある祈りだ。イエスが教えたように祈る人たちは、愛の世界の中に生きている。 
 今日の日曜日は年に一度、主の祈りを学び直すように教会が私たちに勧める日曜日だ。洗礼を受ける時、私たちは主の祈りについて説明を受けたが、例えば『カトリック教会のカテキズム』を使って、そのすばらしいまとめを改めて勉強すればよいだろう。

画像は、ジェームズ・ティソ「主の祈り」、1886-1894年、ブルックリン美術館。


過去の聖句と黙想はこちら

トピック

2016年

7月

19日

塗り絵でメディテーション?

 今や世界的なブームの塗り絵。昔からあった子供の遊びではなく、花や動植物などの繊細な線画を色で塗りつぶしていくことにヒーリング効果もあると言われています。日本でも、海外の塗り絵本の翻訳や、日本のイラストレーターによるオリジナルの塗り絵本が多数書店の店頭に並んでいます。

 そんな中、キリスト信者のメディテーションにも役に立ちそうな塗り絵も出版されています。上の本は英語の聖書の言葉に花などの図案が組み合わされています。左ページには新共同訳も載っています。下の本はフランス・スペインなど諸外国のステンドグラスの塗り絵。中にはモスクのステンドグラスもありますが、多くは教会のステンドグラスで聖書のシーンを描いたもの。最初の数ページには元のステンドグラスも載っています。

 キリスト教の歴史が浅い日本の教会は芸術作品も乏しいですが、こうした塗り絵を通じて、信仰生活をより豊かにできるといいですね。キリスト教の伝統にはさまざまな絵画があるわけですから、キリスト教出版社も、適切な解説を含み、メディテーションへのよい導きとなる塗り絵本を出してほしいものです。

画像のリンク先はamazon。


今後の主な予定

いつくしみの特別聖年(~11月20日)中

第2・第5日曜日 ミサ後

ベネディクション(約30分)

**********************

6月6日(月)~8月21日(日) 

ボアベール神父様休暇(カナダ帰国)

6月11日(土)より(月一回で計5回)

京都教区典礼研修会(@西陣教会)

詳しくはこちら(京都教区HPのPDF)。

7月17日(日)14:00

~18日(月)14:00

洛北ブロック小学生対象夏期学校

(@唐崎メリノールハウス)

参加費3000円のうち半額は小教区から援助。

申込〆切は6月26日(日)。

8月5日(金)~7日(日)

京都教区中学生広島巡礼

参加費20000円の半額は小教区から援助。

申込〆切は6月26日(日)。詳しくはこちら

8月7日(日) ミサ後

Fr.ウィリアム、Br.ベルナルド、Br.イグナシオ、Br.ヘルマンお誕生会

8月16日(日)16:00~17日(水)朝食後

洛北ブロック中高生の集い(@西陣教会)

参加費2000円の半額は小教区から援助。

申込〆切は7月31日(日)。

カトリック教会のニュース

使徒的勧告「愛のよろこび」発表

家庭をテーマとする2回のシノドスを踏まえて、教皇フランシスコは4月8日、使徒的勧告「愛のよろこび Amoris Laetitia)」を発表しました。

AFP通信のニュースはこちら

バチカン放送局によるまとめはこちら

いつくしみの特別聖年

いつくしみの特別聖年について特集ページを設けました。こちらをご覧ください。順次、更新していきます。

日時変更とお休み

日曜学校はこれまで第1、3、4日曜日に行っておりましたが、第1、2、3日曜日に行うことに変更になっています。また、第2日曜日はウィリアム神父様がご指導くださることになりました。

キリスト教入門講座及びカテキズム勉強会は7月、8月はお休みです。

聖体顕示は8月末までお休みです。


お知らせ

教会を会場として行われるイベントの紹介

現在の閲覧者数:
アクセス数:

Since 14 Sep 2013